ご案内
「君たちにとって、お母さんってどんな存在?」。
Wの問いかけに「身の回りの世話をしてくれて、いないと困る人」と、クールな答えが返ってきた初日の24日午後、帯広空港着。
あいにくの雨、予定を変更して農業センター体育館で、お母さんが持たしてくれた弁当の昼食。
Wが前もって依頼していた母からの手紙が添えられている。
じっと読んで母の思いを受け止めている子、照れてすぐしまい込む子、様々だが「君の周りを見てごらん。
だれかがイメージしたものばかりなんだよ。
イメージしなくては、形はつくれない。
『イメージする力』こそ、人間が持つ最大の能力。
自分の将来をイメージしよう。」
「こんなふうになりたいという夢を持とう。
夢のない人生なんてつまらない」「夢の達成は、山登りと同じ。
この山を登ろうと決めたら、しっかり計画して最初の一歩を踏み出す。
歩き続ける。
途中であきらめない。」
計画を何度も見直す。
仲間と協力する。
頂上への最後の一歩まで気を抜かない。
明日は山登りをする。
さあ、計画しよう。
ミーティングは深夜まで続いた92日目、皆の思いが通じて雨はあがった。
岩内仙峡から金竜山登山。
熊が出ることも深い森、険しい急坂。
すっかり打ち解けてしまった子どもたちは、班ごとに助け合って全員下山後、岩内自然の森のバンガローで自炊、キャンプファイャー。
燃え盛るたき火の前に、Wふんする「火の神」が登場。
「世界中で毎日五千人もの子どもが、ご飯を食べられず、病気でも治療を受けられず死んでいる。
昨日君たちは、夢などないと言った。
何も考えずに生きていっても、君たちは飢えて死ぬことはない。
それで本当にいいのかな」夕食は、農協、契約農場の人たちと一緒にジンギスカン。
花火大会。
この夜もパジャマミーティング。
今回の自然学校のテーマソング「大きな歌」を全員で歌う。
「大きな歌あの山の向こうから聞こえてくるだろ大きな歌だよ」最後に替え歌「大きな夢あしたの夢かなえてみせる大きな夢だよ」。
子どもたちは皆、主人公になりきって、前夜書いた温かく優しくほほ笑ましい、それぞれの夢を発表した。
夢を持つことの素晴らしさ、夢はきっとかなうこと、人のために祈ることの美しさを、わずか3日間の共同生活で彼らは素直に感じてくれた。
思わず涙が流れ出そうに東京に帰っても、彼らはこの思いをずっと持ち続けてくれるとは思わない。
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